合同会社設立を検討しよう

これから会社設立を考えている人のほとんどは、おそらく株式会社の設立方法について情報収集してるのではないでしょうか?
しかし近年新たな会社形態も知られてきており、中でももっとも注目度を高めているのが合同会社と呼ばれる形態です。
合同会社と聞くとあまり馴染みがないかもしれませんが、欧米ではすでによく知られた会社形態で、日本でも少しずつではありますが浸透してきています。
そこで今回はこの合同会社についてお話していきますから、これから会社設立を考えている方は選択肢のひとつとして検討してほしいと思います。

まずはじめに合同会社と株式会社では何が違うのかと言うと、株式会社の場合経営は役員や株主が中心になって行いますが、合同会社の場合は全員で話し合って全員で決めるのがスタンダードです。
株式会社でも社員を集めた会議は行われますが、基本的にある程度プロジェクトが固まった状態で話し合うことがほとんどですし、しっかりとした上下関係が出来上がっているので発言権や決定権は一般社員よりも役員のほうが大きくなります。
しかし合同会社の場合は役員という概念がないので全員が同じ立場で話し合い、発言権や決定権も平等に与えられます。
極端に言えば株式会社はリーダーを中心にしたワンマン経営で、合同会社は全員で経営するチーム経営という比較ができると思います。

先ほど合同会社には役員という概念がないと言いましたが、これには明確な理由があって、まず株式会社は役員や株主が出資者になっていますから、それで発言権・決定権が強くなります。
何かあったときに責任を負うのは役員ですから、当然上下関係はあってしかるべきですし、そうでなければ株式会社のメリットはありません。
合同会社の場合は社員全員が出資者となり、有限責任を負いますので、それで全員が同じような立場で発言することができるのです。

ただし役員がいなければ代表を必要とする場所に出ていく機会があったときに誰を選ぶか悩みますので、代表社員という形で一応役員のような存在はいます。
代表社員はあくまでもみんなの代表という形で決められた社員ですから、株式会社の役員とは少し異なる立場ですし、そもそも合同会社には役員を設置することはできません。
このように株式会社と合同会社では経営のシステムが異なっているので、その特徴を上手くいかせれば個性のある会社を作れるのではないでしょうか?

また、それ以外にも合同会社は株式会社よりも安く設立することが可能です。
株式会社の場合、設立費用として公証人手数料が50,000円、定款の収入印紙代が40,000円(電子定款の場合は0円)、登録免許税が150,000円、その他各種手数料が含まれてだいたい200,000円から240,000円程度かかります。
一方合同会社の場合は定款の認証を必要としないため、公証人手数料がかかりません。
さらに定款の収入印紙代も電子定款にすれば、あとは登録免許税と各種手数料だけですし、その登録免許税も60,000円と株式会社に比べれば半分以下の金額になっています。
したがって純粋な設立費用だけなら合同会社は安ければ60,000円程度でできてしまうのです。

ほかにも会社設立には資本金を準備しなければなりませんが、合同会社は社員全員が出資者となるのでひとりひとりの負担が軽減され、それも会社設立をしやすくする要因になっています。
わざわざ身内や友人、知人に融資のお願いをしたり、銀行回りをしなくても良いケースが多いのです。
合同会社はまだ知られていないだけで株式会社よりも優れているところはたくさんありますので、その点の情報収集からはじめてみるといいでしょう。

それではどんな人が合同会社に向いているかと言うと、まずはワンマン経営よりもチーム経営のほうに興味があることが絶対条件で、一緒に働く仲間は理性的にならず腹を割って話し合える関係の人が理想です。
チームワークを重視する会社は団結力がないと長く続きませんし、そこが崩れてしまえばたちまち経営は悪化してしまうおそれがありますし、誰一人ワンマンな経営をしたがってもいけません。
株式会社の感覚が強いとその辺りで揉めてしまって結果的に廃業になることもありますから、心から信頼し合える人を選んで「上に立つ」のではなく、「一緒に働く」というイメージを常に持っておいてください。

ほかにも合同会社はまだ日本での認知度が高くありませんので、株式会社と比べれば信用面では落ちます。
たとえば同じ商品を取り扱っていても合同会社と株式会社であれば、株式会社のほうを選ぶことが多いでしょう。
そういった部分での戦いはありますので、必ずしもメリットだけというわけではないのです。
会社設立するならいろいろな可能性を探り、どのような方法があるのか知ることが大切ですし、これからどうすれば成功できるのか常に先を読む力が求められます。
会社の形態もそのひとつだと言えるのではないでしょうか?